葬儀について

 最近、葬儀の形が大きく変わってきました。特に都会では昔ながらの仏教的儀式としてではなく、故人の個性を尊重した、言わば人前葬儀や、葬儀そのものをせず火葬場へと送る「直葬」が多くなってきているそうです。幸い、この地域ではまだまだそこまではなってはいませんが、このままではいずれ同じ形になってしまう気がいたします。今まで、意味もわからず長々と続く読経の間、焼香をする参列客にお時儀をするだけの葬式・・それでは確かに形を変えたいという要望が強くなるのも致し方ないかと思います。

 しかし、葬儀とは、その人との現世での最後の別れの場であり、それまで縁を持った方々が、共にすごされた時間を思い出す場でもあると思います。そして、阿弥陀如来のお導きにより、仏となりお浄土へと還られた故人を通し、今、生かされている我が身のありようを振りかえる場でもあると思います。

 単なる供養のためのお勤めではなく、亡くなったらそれで終わりではない、いつまでもつながっている「いのち」を感じさせていただく場としての「葬儀」をお勤めいたしましょう。

中陰について

 中陰については、いろいろと考え方がありますが、四十九日までは魂がこの世とあの世をさまよっているなど、宗派によってはお勤めへの対し方が違います。

 ただ、浄土真宗では、私たちのいのちが尽きた時、即座に阿弥陀仏のお導きによって、仏の世界であるお浄土へと還らせていただきます。すなわち迷っている間もなく、仏と成るわけですから、中陰の考え方もおのずと違ってきます。

 ではどうしてお勤めするかというと、どちらかというと、亡くなった方よりも、残された方のための意味合いが強いです。大切な方を亡くした時、たとえ仏と成って成仏されたと聞かされても、なかなか喪失感から抜け出せるものではありません。そのために、7日ごとにお勤めをし、お話を聞かさせていただきながら少しずつ現状を受け入れていただく大切な期間であります。

 ゆっくりと心の隙間を埋めながら、大切な方との「つながり」を思い出していただくお手伝いができればと考えています。